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介護職の接遇

介護現場でタメ口が超危険な理由!誰でも真似しやすい好印象を与える言葉遣いを解説!

【介護現場】タメ口と敬語

こんにちは、Hiro(@Hiro_kaigostyle)です。
こちらのブログでは、介護現場の疑問や心構えについて解説しています。

介護現場の言葉遣いってタメ口が普通なんでしょうか?
敬語よりも砕けた言葉の方が親しみがこもって良いと言われたんですが、私には違和感でしかなくて毎日が辛いんです。

今回はこんな疑問に答えていきますね。

この記事で分かること
  • 介護職のタメ口が危険と言われる理由
  • 介護現場で誰でも使える敬語の種類
  • 親しみと馴れ合いの違い

介護現場でたびたび問題視される言葉遣い。

  • タメ口は親しみがこもって良い
  • 敬語はよそよそしい印象があるから生活場面には相応しくない

事業所でも方針は様々ではないでしょうか。
しかし、果たして本当に敬語では親しみのこもった関わりができないのか。

実はそんな事はありません。

実際に私がいる介護施設では敬語を使い、ご利用者と良い関係を築いている職員が沢山います。
つまり、タメ口でしか親しみを込められないという考えは単なる幻想でしかないのです。

介護職員の中には敬語に対して苦手意識を持っている方もいるかもしれませんが、こちらの記事では『誰でも真似しやすい好印象を与える言葉遣い』についてご紹介しています。
介護現場のタメ口に悩んでいる方、敬語は使いたいけど苦手という方はぜひ参考にしてくださいね。

一度タメ口を使い始めると敬語に戻すには相当なパワーが必要ですよ。

≫介護職の退職は何ヶ月前に伝える?職場が困らないベストなタイミングとは?

介護現場で使いやすい敬語とは?

敬語とタメ口

敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語があるのはご存知と思います。

種類誰の行動使い方【食べる】の場合
尊敬語相手の行動に対して使う召上げる
お食べになる
食べられる
謙譲語自分の行動に対して使ういただく
頂戴する
丁寧語相手と自分どちらでも使える食べます

今回は、これらの敬語を全部使いこなしましょう!というお話ではないんです。
太字でなぞっている「丁寧語」を意識して言葉がけに挑戦してみましょう!という話なんですね。

つまり、言葉の語尾に「です」「ます」を付ける!
これだけです。
これで印象が劇的によくなるんです。

では早速、介護場面をイメージしてみましょう。

タメ口丁寧語
食べ終わった〜!?これもまだ残ってるで!食べ終わりましたか?こちらもまだ残ってますよ。
大丈夫〜!?!怪我ない?大丈夫ですか。怪我はないですか。

いかがですか?
語尾に「です」「ます」を付けるだけで印象が全く違いますよね。
日頃から語尾を意識して「です」「ます」を癖づけることがタメ口脱却の第一歩です!

更に「ね」「よ」を加えると高感度アップです。
「〜ですね」「〜ですよね」「〜しますよね」

介護現場でタメ口を使うことが超危険な理由

では、ここからはそのタメ口がなぜいけないのか、その理由についてお話していきます。

職員がタメ口、利用者さんが敬語を使ってお話しているの。
そんな世界は他では見られないよね。

つまり、これが虐待に進むかどうかの道標となっていくのです。

某大手ポータルサイトでは敬語を基本としながらも「タメ口で親しみを込めて」という内容の記事が書かれていました。
介護現場でタメ口が広がるとどういう事態になるのか、現場を知らない人が書くとこういう記事になるという典型的な内容でした。

  1. 言葉の乱れは心の乱れ!
  2. 心の乱れは行動の乱れ!
  3. 行動の乱れは人格の乱れ!

タメ口で親しみを込めた関わりができるほど、介護の世界は甘くはないのです。

もしそれが出来たとしても、それはその人だけが成せる技であって、それをマネしようとしたりその行為自体を肯定して正しいこととして扱うのは非常に危険なことなのです。
例え、有名な講師がやっていたとしてもです。

  • あなたは、虐待をする介護士になりたいですか。
  • あなたは、虐待を犯す部下を育てたいですか。
  • あなたは将来、同じことをされて喜んでいられますか。

身体拘束・虐待防止に取り組みながら言葉遣いがタメ口なんてことはあり得ないのです。

職員がタメ口、利用者さんが敬語。
そんな普通ではない光景に一日でも早く気付いて利用者さんが心底笑える暮らしがやって来ることを願っています。

タメ口と敬語!親しみがこもっているのはどちら?

もうお分かりと思いますが、タメ口で親しみを込めた関わりが出来るというのは介護士の勘違いで、それは単なる思い込み・幻想でしかないなのです。

確かに、利用者さんから「あの子はいつも偉そうに言うから嫌い。でも、この話は誰にも言わないでね。」て言われたことがあります。

大抵の利用者さんの本音は、これです。
介護士さん本人がその事に気付いていないだけで、タメ口を良しとはしていないのです。

良かれと思って使っているタメ口。
実際は、届いていないことの方が多いという理解をしておきたいですね。

信頼を築くのは時間が掛かるけど、失うのは一瞬です。
言葉は内面が見え隠れするので気を付けましょう。

特に認知症の方は言葉から伝わる内面を察知する能力に長けています。
認知症の方が落ち着いて過ごしてもらえないというのは、介護士の言葉遣い・関わり方に問題があることも多いのです。

利用者さんの行動を問題行動として捉える施設は、高い確率でその施設・職員に問題があるかもしれないですね(笑)

私たちはプロですから、その行動に至った理由とともに丁寧な言葉で関わり、利用者さんの心を豊かにさせられるスキルを身につけていきたいものです。

タメ口丁寧語
食べ終わった〜!?これもまだ残ってるで!食べ終わりましたか?こちらもまだ残ってますよ。
大丈夫〜!?!怪我ない?大丈夫ですか。怪我はないですか。

そして、なぜ利用者さんが本音を言えないのか。
そこも合わせてしっかりと考えていきたいですね。

私の施設は本音の嵐でもう大変です(汗)
でもね、それがいいんじゃない。
良い意味でお年寄りから振り回されてますよ(笑)

ここでお伝えしたいのは、敬語だから良いという意味ではありません。敬語を使ったとしてもそこに利用者さんを思う気持ちや温かみのある言葉がけがなければ冷たい印象を与えてしまうかもしれません。

しかし、敬語には心の乱れや行動の乱れを抑制し、人格を変貌させる事を抑制する力があるという事を私は知っています。

言葉が乱れると心も乱れます。言葉が乱れるとイライラする事が増えていきます。自分の心を抑えるのは自分自身です。

介護の仕事は本当に大変ですが、他業種と違って関わる時間が長い対人援助のお仕事だからこそ、感情を制御するコントロールするのも一つのスキルとして重要です。
イライラしてはダメ!という事ではなく、「イライラする/イライラしない」「叱る/叱らない」という選択を常に自分自身がコントロールできるようにしていきたいですね。
そのためには敬語を使い、タメ口という言葉の乱れを正常化することが大切で、それを多くの方が望んでいる事だと思っています。

タメ口で親しみを伝えられるのは、その人だけが成せる技であって、それをマネしようとしたりそれを新人に指導し正しいこととして扱うのは非常に危険なことなのです。

良い介護施設とそうではない介護施設の見分け方は、こちらの【新卒必見】就活で良い介護施設を選ぶための観察ポイントの記事をどうぞ。

我慢しなくて良い!辛いと思ったら転職

とは言え、これだけは伝えておきたい。
今の介護施設で無理だと思ったらその施設を去りなさい。

我慢しなくて良い。辛いと思ったらあなたが輝ける介護施設を見つけに行きましょう。
私もそうでしたから(笑)

自己犠牲の中でやれるほど介護の世界は甘くはないのです。
自分の心を壊し、自分という存在を無くしてまで施設に捧げる必要なんてこれっぽっちもないのですから。

利用者さんを置いて私がここからいなくなったら・・・

辛いよね。。。悲しいよね。。。

しかし、あなたという人が変わっていく姿を見るお年寄りもまた辛いよね、悲しいよね。
我慢しなくて良いのです。辛いと思ったらあなたが輝ける施設を見つけに行きましょう。

≫介護職の退職は何ヶ月前に伝える?職場が困らないベストなタイミングとは?

介護現場でタメ口が危険な理由【まとめ】

こちらの記事では、度々問題視される介護現場での言葉遣いについて解説してきました。
介護現場が他業種と決定的に違うのは「お客様(利用者)と長時間を共にしている」という所にあります。

家族が介護でイライラするように、介護職員もまた同じ人間でありイライラする事もあるのです。
逃げも隠れもできない介護施設という箱の中で、利用者と職員は互いにストレスを封じ込めながら暮らしているという現実を「関係性ができるまでは敬語を控える」「タメ口を使うなら関係性ができてから」使うと良いかのように発信し、それを信じ込む方が往々にして存在している事に警笛を鳴らす意味でこの記事を作成しました。

「親しみ」と「馴れ合い」では全く異なる結果をもたらすという事を、この機会にぜひ考えて頂けたら幸いです。

まとめ
  • タメ口からの脱却!それは虐待を防ぐ道標!
  • タメ口でしか親しみを込められないというのは単なる幻想!
  • まずは丁寧語を癖づけよう!「です」「ます」を使うことから始る!
  • 敬語は「心」「行動」「人格」の変化を抑制してくれる!
  • 自分を大切に!自分らしさを失う前にあなたが輝ける施設はきっとある!

言葉の乱れは心の乱れ!
心の乱れは行動の乱れ!
行動の乱れは人格の乱れ!

》介護職の接遇マナーとは?「5原則+α」で利用者の心をつかもう!

私はこれからも穏やかな気持ちで利用者さんと接して行きたいと思っています。
親しみは敬語で十分伝えられるのですから。