介護の仕事が初めての私。
介護施設で働きたいのですが、入職後に研修制度ってあるのかな?
以上のような疑問にお答えしています。
- 介護施設の研修制度と内容
- 転職前に受けられる未経験者におすすめの研修
- 研修の充実度をはかる目安
未経験で転職を検討している方の多くは、自分に介護の仕事が務まるだろうかと不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
》未経験でも介護職に転職できる?採用担当者がズバッと解説!
そこでこちらの記事では特養など介護施設へ転職を検討している方のために、入職前後の研修制度について解説しています。
介護未経験で転職が不安という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
未経験でも安心!新人介護士向けの研修内容が充実!
多くの介護施設では、新人さん向けの研修が準備されているので未経験の方でも安心して仕事が始められます。
まずはしっかり基礎を覚え、繰り返し実践を積み重ねることが大切です。
ここでは入職後に受けられる研修をご紹介しています。
プリセプター制度って何?
新しい職場に入職すると何かと不安がつきものですよね。
「プリセプター制度」はそんな新人にとって心強い制度なので抑えておきましょう。
先輩職員であるプリセプターが、新人職員であるプリセプティーに対して一定期間マンツーマンで新人教育をする研修制度を「プリセプター制度」と言います。
期間は1ヶ月〜3ヶ月程度が目安で職員の成長速度によって更に数ヶ月延長する事もあります。
プリセプターは、介護技術やケース入力の仕方など業務全般に渡って指導してくれる他、他の職員との顔合わせ(挨拶回り)にも同行してくれます。
また、仕事中に直接聞けなかった疑問点や相談したい事なども「プリセプターノート」という交換ノートを使ってやり取りできるので安心です。
プリセプターは、プリセプティーにとっての「良きお兄さんお姉さん役」といったところでしょうか!
新人基礎研修では何が学べるの?
入職後は、現場に入る前に「一定の研修期間を用意している介護施設」や「介護業務と並行しながら研修時間を設けてくれる介護施設」など様々です。
介護経験がない方にとって新人研修は、介護に必要な基礎知識が学べる他、勤め先の方針や介護に対する考えも学べる良い機会となります。
しかし、注意も必要です。
理由はあるのでしょうが、中には全く研修がない介護施設があるようなので気を付けておきましょう。
研修がない介護施設もあるので要注意!
- 全く研修がない
- 教えてくれる指導者がいない
- 未経験でも直ぐに独り立ち
こういう介護施設もあるので、面接の時にじっくり研修してもらえる制度があるのか確認しておく事をおすすめします。
同じ期間働いても研修が充実している施設としていない施設では、基本スキルの習得にも大きな差ができてしまいます。
将来、経験年数に見合ったスキルを獲得できるように、数年先の自分をイメージして転職先も選んで頂きたいと思います。
介護施設で実施義務がある法定研修とは?
新人研修を終えた後も、介護施設では独自の研修や法律で定められた研修(法定研修)など多数あるのでしっかりと勉強することができます。
特養を例に紹介すると、以下の法定研修が義務付けられています。
上記の研修は、特養では必ず実施しなければならない研修として法律に位置付けられています。
この他にも、介護技術研修やターミナルケア研修など各施設独自の研修があるので、年間通せばかなりの研修回数になるのが分かりますね。
未経験でも安心!介護を基礎から学べる研修制度をご紹介
介護職員初任者研修のカリキュラムは130時間
介護未経験ならまずは取得しておきたい資格が介護職員初任者研修。
カリキュラムも130時間なので短期間での取得が可能です。
介護を基礎から学びたいという方には、こちらの資格がおすすめです。
無資格よりも資格がある方が転職にも有利です。
詳しくは、こちらの『介護福祉士は特養の転職でかなり有利!その理由を採用担当者が解説』をどうぞ。
研修科目 | 時間数 |
---|---|
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
介護福祉士実務者研修のカリキュラムは450時間+演習
介護職員初任者研修よりも更に上級の資格が「介護福祉士実務者研修」です。
より専門的な知識とスキルが身につき、待遇面のアップも期待できます。訪問介護ではサービス提供責任者として活躍が期待できますし、実務経験を3年積めば介護福祉士の受験資格を得ることもできます。将来のキャリアアップを考えている方にはおすすめの資格です。
研修科目 | 時間数 |
---|---|
人権の尊厳と自立 | 5時間 |
社会の理解Ⅰ | 5時間 |
社会の理解Ⅱ | 30時間 |
介護の基本Ⅰ | 10時間 |
介護の基本Ⅱ | 20時間 |
コミュニケーション技術 | 20時間 |
生活支援技術Ⅰ | 20時間 |
生活支援技術Ⅱ | 30時間 |
介護過程Ⅰ | 20時間 |
介護過程Ⅱ | 25時間 |
介護過程Ⅲ | 45時間 |
発達と老化の理解Ⅰ | 10時間 |
発達と老化の理解Ⅱ | 20時間 |
認知症の理解Ⅰ | 10時間 |
認知症の理解Ⅱ | 20時間 |
障害の理解Ⅰ | 10時間 |
障害の理解Ⅱ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅠ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅡ | 60時間 |
医療的ケア | 50時間 |
合計 | 450時間 |
医療的ケアは別途演習がありますが、本来医療行為として介護職員ではできない喀痰吸引なども一定の要件を満たせば行えるようになりますよ。
【介護士】未経験で転職するなら研修内容も要チェック【まとめ】
こちらの記事では、異業種からの転職を検討している方も含めて、介護の仕事が初めてという方に向けて、介護施設での研修制度やその内容について解説してきました。
介護の仕事を始めたいけど、未経験の私でも大丈夫だろうか。
入職してから研修ってしてもらえるのだろうか。
そんな不安を抱えている方がたくさんいらっしゃると思います。
研修の充実度は、その後の基本スキルの習得から応用技術の獲得。そして、ご自身の介護観に大きな影響も及ぼします。
単に業務の流れだけを教えられるだけはなく、ケアの根拠までしっかりと教えてくれる施設で経験を積む方がより専門職としてのパフォーマンスも向上しますよ。
そういう意味でも働く施設選びはとても大切と言えますね。
業務の合間に研修が沢山あるのは大変かもしれません。しかし、そこにしっかりと目的意識を持って取り組む施設は、全体のケアの底上げにも繋がっています。
積極的に研修をしている介護施設とそうではない介護施設があるので、研修をあまりしてもらえないと不安になるかもしれませんね。
働く施設選びは、本当に重要です!